私、山根りゅうじは、これまで幾度となく選挙を戦わせていただいてまりましたが、今回の選挙を戦っていて強く感じることがあります。
 それは、野党の役割ということ。もちろん、政府を監視し、国民の皆様の税金や政府の目がいかない切り捨てられかねない層にしっかりと対応していくことや、より国民に配慮した使い勝手の良い立法措置を講じる等、様々な役割があることは承知していますし、その役割を真摯に全うしていく所存です。
 しかしながら、与党を経験し政府に入った者として、野党になった民主党は、与党を経験する前の民主党と同じでよいのか、他の野党と同じでよいのか、と幾度も自問してきています。
 政府与党の政策に是々非々で対応すること、さらには弱い方にも優しい政治を行うことや利権政治から脱し税金の無駄遣いを改める等の基本的な民主党の姿勢を貫くことは当然です。しかし、与党を経験して野に下った今、問題を実現にまで至らせる上での複雑な背景をより強く意識し、政府の明確な過ちに対しては、いかにしてそれを改めさせるかという手法にまで思いが至るようになった気がします。
 民主党とか自民党といった政党の利益ではなく、日本を主語にして国民のための政治を実現するためには、言いっぱなしでよかったかつての野党のスタイルだけでよいわけではありません。政権与党と野党第一党たる民主党は、切磋琢磨しながら日本を慎重な中にもしっかりと進めていく責任を負っていると信じています。
 だからこそ、目先の選挙の結果だけを意識するのではなく、6年間の任期という参議院議員の務めとして、日本の将来を見つめた主張をしなければならないと強く感じています。
 国民の皆様から信頼をいただくべき野党第一党だからこそ、与党の経験を次に活かして日本を前に進めるためにも、自らの責任を改めて強く自戒し、選挙最終盤を戦ってまいります。